美団2024年第3四半期：守りに成功、今後の成長は地方市場、即時小売、海外展開にあり

地域サービス市場での成長を巡る競争で、美団（メイトゥアン）の守備は一時的に成功を収めた。

地域サービス市場での成長を巡る競争で、美団（メイトゥアン）の守備は一時的に成功を収めた。

11月29日の香港市場取引終了後、美団は2024年第3四半期の業績報告を発表した。財務報告によると、美団の売上高は936億元で、前年同期比22.4％増加。国際財務報告基準（IFRS）に基づかない調整後純利益は128億元で、前年同期比124％増加した。

売上高と利益は市場予測を大きく上回った。市場のコンセンサスでは、美団の売上高は前年同期比19.9％増、調整後純利益は104.6％増と見込まれていた。同日、美団の株価は168.7香港ドルで取引を終え、前日比2.03％下落した。

美団にとって、地域サービス分野の競争は絶え間なく続いている。抖音（Douyin）は戦略を調整し、規模拡大から収益化へとシフトした。その後、前置型倉庫が新たな戦場となり、京東（JD.com）、山姆（Sam’s Club）、盒馬（Freshippo）も拡大を再開した。これからも美団には困難な戦いが待ち構えているが、第3四半期の業績を見る限り、同社の競争力は依然として健在であると言える。

業績概要

• 総収入：936億元（前年同期比+22.4%）

• 主要な地域サービス収入：694億元（前年同期比+20.2%）

  • 営業利益：前年同期比+44.4%の146億元

  • 営業利益率：前年同期比+3.5ポイント増加し21.0%

  • 即時配送業務：注文量が前年同期比+14.5%で安定成長を継続

• 新規事業部門収入：242億元（前年同期比+28.9%）

  • 営業損失：前年同期比79.9%縮小し10億元

  • 営業損失率：前四半期比1.9ポイント改善し4.2%

利益が予想を上回った主な理由は、配送部門の利益改善と、店舗関連事業の手数料率の向上によるものです。マーケティング費用は前年同期比で6%の小幅な増加にとどまりました。

• 売上原価：568億元（前年同期比+14.8%）

  • 売上高に占める割合は64.7%から60.7%へ4.0ポイント減少

• 販売およびマーケティング費用：180億元（前年同期比+6.2%）

  • 売上高に占める割合は22.1%から19.2%へ2.9ポイント減少

• 研究開発費用：53億元（前年同期比でほぼ横ばい）

  • 売上高に占める割合は7.0%から5.7%へ1.3ポイント減少

• 一般管理費用：28億元（前年同期比+10.2%）

  • 売上高に占める割合は3.0%で横ばい

その他収益純額は2024年第3四半期に25億元となり、前年同期の14億元から増加しました。この変動は主に為替差益の増加によるものです。

営業利益および営業利益率はそれぞれ137億元および14.6%であり、前年同期の営業利益34億元および営業利益率4.4%から大幅に改善しました。

全体的な費用負担は軽減されました。店舗および旅行関連事業では、神会員に参加している加盟店の割合が50%を超え、神券を利用した注文の割合も引き続き上昇しています。国慶節期間中、消費者信頼感に回復の兆しが見られ、10月のフードデリバリー分野では、客単価の前年比減少幅が過去の月よりも大幅に縮小しました。